赤ちゃんにミルクを作る際、もっとも大切なのが「水」です。
ミルクは赤ちゃんにとって一番の栄養源。離乳食が始まる5、6ヶ月以降も栄養分の9割以上がミルクや母乳によるものです。
気になるのがペットボトルで売られているミネラルウォーター。
赤ちゃんのミルク作りに使えるのでしょうか?
疑問に思うパパママもいるかもしれませんが、
実はミネラルウォーターでミルクを作ってもオッケー!
ただし、全てのミネラルウォーターが使えるわけではありません。
この記事では、
・調乳できるミネラルウォーターの条件
・実際に使えるミネラルウォーター7選
・ミネラルウォーターのメリットとデメリット
について解説します。
ミルク作りにミネラルウォーターを活用したい、というパパママの皆さんは参考にしてください。
この記事の目次
調乳できるミネラルウォーターの条件は「軟水」
ミネラルウォーターを選ぶときに、いちばん気をつけたいのが「硬度」です。
この度数によって、調乳に適しているかどうかが決まります。
硬度については、一般社団法人ミネラルウォーター協会に詳しく紹介されてます。
アルカリ土類金属であるカルシウムとマグネシウムの塩類を多く含む水を硬水、少ない水を軟水といい、その度合はカルシウム塩、マグネシウム塩の含量で表されます。(中略)わが国では社会通念として、軟水・硬水の境を一般的に硬度100mg/Lで分けている例が多く見られます。
日本の水はミネラル分が多く含まれている「軟水」に分類されています。逆にヨーロッパなどでは「硬水」が含まれていることが多く、日本人が飲むと体に慣れなくてお腹を壊すことも。
粉ミルクメーカーでは調乳用に、体の負担が少ない軟水を勧めています。
市販のミネラルウォーターにはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分を多く含んでいるものもあり、調乳したミルクのミネラルバランスを崩す恐れもあります。
実際に使えるミネラルウォーター7選
じゃあ、軟水ならどれでもいいの?…というわけではありません。
WHO(世界保健機関)の基準では、硬度が120mg/L以下を軟水、120mg/L以上を硬水としていますが、
ミルク用のミネラルウォーターの場合は、「硬度60mg/L以下の軟水」が適しています(和光堂のホームページより)。
そこで、硬度60mg/L以下の軟水を使ったミネラルウォーターを調べて表にしました。
(価格ドットコムなどを参考に、最安値の価格を入れてます)
商品名 | 硬度・価格 |
---|---|
い・ろ・は・す | 27.7~40.6mg/L・2,888円(555ml・48本) |
南アルプスの天然水 | 約30mg/L・4,952円(550ml・48本) |
森の水だより | 34.6mg/L・1,384円(2L・6本) |
おいしい水 六甲 | 約40mg/L・4,580円(600ml・48本) |
Happy Belly 天然水 | 15mg/L・1,317円(2L・9本) |
クリスタルガイザー | 38mg/L・2,158円(500ml・48本) |
ボルヴィック | 60mg/L・3,588円(500ml・48本) |
おすすめミネラルウォーター:い・ろ・は・す
赤ちゃんの負担にならない適度なミネラル量を含んでいます。加熱殺菌や無菌充填を徹底しているので、安心してミルクに使えます。
ちなみに「いろはす」の硬度に幅があるのは、全国6ヵ所の水源地の水を使用しているから。そのため地域によって硬度や味わいが多少異なります。
おすすめミネラルウォーター:南アルプスの天然水
硬度が約30mg/Lと、ミルク作りとしての条件を満たしています。ミネラル分の少ない軟水なので、お湯としてはもちろん、湯冷まし用にもそのまま使えます。
サントリー 南アルプスの天然水 550ml 48本(2ケース)(KT)
おすすめミネラルウォーター:森の水だより
鉱水を使用したナチュラルミネラルウォーター。ラインナップが2Lサイズのみなので、「水の使用量が多い」「まとめて大量に使う」という家庭にピッタリです。
おすすめミネラルウォーター:おいしい水 六甲
長い時間をかけて地下深層に染み込んだ天然水を汲み上げ、自然のままボトルに詰め込んだ「おいしい水 六甲」。人にやさしい味わいです。
おいしい水 六甲(600mL*24本入*2コセット)【六甲のおいしい水】
おすすめミネラルウォーター:Happy Belly 天然水
「Happy Belly 天然水」はAmazonブランドのミネラルウォーターで、口あたりの良い軟水。1本あたりの単価が安いので、まとめて常備しておきたいAmazonユーザーにおすすめです。
[Amazonブランド]Happy Belly天然水 岐阜・美濃 (2L)×9本
おすすめミネラルウォーター:クリスタルガイザー
アメリカの雄大な山のひとつである「マウント・シャスタ」。その美しい山から湧き出る水をパッケージしました。クセのない、まろやかな味が特徴です。
おすすめミネラルウォーター:ボルヴィック
フランスの大自然が育んだ、ナチュラルミネラルウォーター。世界の厳しい基準を満たす軟水として知られています。
それぞれ容量が異なるので一概に比べられませんが、クリスタルガイザー・いろはす・Happy Belly 天然水が比較的安く買えそうです。
また赤ちゃん向けのミネラルウォーターとして、「やさしい赤ちゃんの水」(森永乳業)や「ベビーのじかん 赤ちゃんの純水」(和光堂)なども最適です。
ミネラルや不純物がほとんど含まれていない純水なので、ミルクのミネラルバランスを崩すことなく、赤ちゃんに与えられます。
ミルク作り:ミネラルウォーターのメリット
ミネラルウォーターの最大の特徴は加熱殺菌していること。これがミルクを作る上で大きなアドバンテージになります。
なぜなら、湯冷まし用の水にそのまま使えるから。
湯冷ましはいろいろな方法がありますが、我が家の場合、水を加えて時短ミルクを作っていました(出来上がり量の3分の1ぐらいの水を加えます)。
時短ミルクはこの記事で詳しく紹介しています。
水道水だと、消毒用の塩素などが含まれているので、除去するため煮沸したものを使わなくてはいけません。
対してミネラルウォーターは、すでに加熱殺菌されているので、そのまま湯冷ましに使えます。
水を沸かす→お湯を作る→湯冷まし用に冷ます …という水道水のときの工程をまるまるカットできる。このメリットは大きいです。
こんなシチュエーション、しょっちゅうです。
混合育児や完全ミルクで子育てしているパパママは、毎日3時間おきにミルクを作らないといけません。もちろん真夜中も関係なく。
そこで前もって湯冷まし水を用意していればいいですが、毎日のお世話にかかりきっていると、その予備を作る時間的&精神的の余裕が無くなります。
だからミネラルウォーターはミルク作りに最適なわけです。常備しておけば必要なときにささっと湯冷ましできますよ。
ミルク作り:ミネラルウォーターのデメリット
デメリットは、水道水に比べてコストがかかること。店頭で箱買いする際は、持ち運びの手間もかかります。通販なら楽チンですが、送料も計算にいれて買い物をしないといけません。
お気に入りのミネラルウォーターを見つけたら、その最安値のショップをチェックしておきましょう。
もう1つ、ミネラルウォーターを使うときに注意したいのが「早めに使いきる」こと。
加熱殺菌しているとはいえ、空気中には見えない雑菌が飛んでいます。一度封を開けたら必ずキャップをしっかり閉めて、冷蔵庫など直射日光の当たらない場所に保管しましょう。
賞味期限は「開封後3日まで」とルールを決めて、日にちを過ぎた場合は、「大人が飲む」「料理に使う」など別の活用法に切り替えるのがベストです。
ミルクの湯冷ましだけなら、水はそんなに消費しません。1本をフルで使いきることはまずないです。
賞味期限が過ぎたらケチケチせず、新しいものに替える習慣をつけることが大切!
調乳用ミネラルウォーターの選び方とおすすめをおさらい
最後にミネラルウォーターの選び方についてまとめます。
基本的に、ミルク作りにミネラルウォーターは使えます。ただし、次の点に気をつけましょう。
・硬度60mg/L以下の軟水を選ぶ
そしてこの条件を満たした代表的な軟水は、
- い・ろ・は・す:27.7~40.6mg/L
- 南アルプスの天然水:約30mg/L
- 森の水だより:34.6mg/L
- おいしい水:約40mg/L
- Happy Belly 天然水:15mg/L
- クリスタルガイザー:38mg/L
- ボルヴィック:60mg/L
お湯はもちろん、煮沸せずに湯冷まし水としても使えるので、水道水よりもスピーディーにミルクを作ることができます。
(近日、ウォーターサーバーの記事をアップ予定です)